本来の口の機能発達を見守る

先日の雨や強い風のあとから、急激に暖かくなってきましたね~!個人的には花粉症がものすごいです(ToT)

さて、当ブログ管理者の私(幸郎先生)が先月参加した「第1回 口育セミナー」から早1カ月、昨日「口育士資格取得セミナー」に参加してきました。

講師のixiイクシーファミリーデンタル安部秀弘先生が登壇されて、雑談なども交えながらテキストにならって学ばせてもらいました。小児歯科と睡眠歯科医学と摂食嚥下・リハビリテーションが混ざり合ったような、「口育」をあらためて基礎からひととおり学び、無事資格取得の試験もクリアしてきました^^ 認定書が届いたら、口育士「Oral Manager」という資格が得られます。

「口育」は育児に関する知識がかなり必要で、乳幼児からの口腔機能発達に関するあれこれを学び、広く普及している一般知識と専門的な見解に相違があることがあります。例えば、乳幼児と外出する際に忘れてはならない哺乳瓶やマグ。これにも我々が考える正しい形態の哺乳瓶(特に哺乳ニプルの形態)があり、またマグは基本的には使用厳禁とのこと。理由はちゃんとあって、マグマグに代表される「ストロー付きのマグ」「スパウト」は、乳児嚥下といって、赤ちゃんのときに備わっている原始的な嚥下(のみこみ)から脱却するのを阻害している可能性が高いからです。簡単にいうと「不適切な時期にストローを使用すると、口腔機能の発達を阻害する」ということが分かってきました。

完全母乳にこだわるお母さんって、結構いますよね? 完全母乳を進める助産師さんや保健師さんも多いと思います。確かに多くのメリットがあると思います。(デメリットも多くありますから、、そのあたりは臨機応変に対応できれば良いのでしょうか…)でもその後の口腔機能の発達をみていくと、完全母乳と母乳とミルク混合使用との間に有意な差はないようです。

では何が口腔機能の発達に悪い影響をしているのでしょうか?

授乳中の体勢でしょうか?ミルクが問題ないのなら哺乳瓶がいけないのでしょうか?離乳食の時期や与え方でしょうか?おしゃぶりがいけないのでしょうか??

実は上記はいずれも口腔機能の発達に関わってきますが、特に哺乳瓶の哺乳ニプルの形態によって、口腔機能の発達がかなり異なることがわかっています。メーカー名を出すと支障がありますから伏せますが、ビ〇ンスタ〇クという哺乳ニプルは、乳児の哺乳動作を研究に研究を重ねて作られたかなり特殊な製品で、口育協会でもおすすめすることができるもののようです。

さらに悪影響を及ぼしているのが、先にも述べた「ストロー」です。正確には「ストロー付きのマグ」「スパウト」ですが、赤ちゃんから幼児に成長していく過程を台無しにしてしまう可能性が高く、実は完全母乳とミルク混合で有意な差がなかった口腔機能の発達ですが、ストロー付きマグの使用と不使用では、有意な差があることが分かったのです。口育協会では、ストロー付きマグの使用は厳禁と指導することになっています。私も家族で出かけるときはついストロー付きマグを持っていってましたから、子供にとっては良くなかったのかな、、、と反省しております。

さて、口育についてお伝えすることはまだまだありますが、またの機会にシェアしていきたいと思います。長文お付き合いありがとうございました。